肥後銀行のDX取り組み
地域の未来を創造する『デジタル先進企業』への進化
肥後銀行DXの背景
- 九州フィナンシャルグループの経営パーパス:**地域社会の持続的発展**
- 変化する社会環境に対応するため、銀行自身も変革が必要
- DXは目的ではなく**経営継続のための手段**
DXの定義とビジョン
- 「デジタル先進企業」を目指す
- デジタルテクノロジーを活用する能力が高い企業へ
- 競争環境の変化(非金融業界との競争)への対応
顧客体験を起点とした銀行サービスの再構築
従来の銀行サービス
- 銀行の制約やルールを顧客に押し付ける形
- 待ち時間が長い、融通が利かない
- 銀行中心の発想
新しいアプローチ
- 顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)を起点**に設計
- 5つのマインドセットの最優先事項に「お客様起点」を位置づけ
- デジタルネイティブ企業との競争に対応
具体的な取り組み
**iPadを活用した店舗取引**
- 待ち時間の大幅削減
- 行員の確認のみで完結、後続処理不要
- 「将来の窓口のあり方」を体現
– **新スマートフォンアプリの開発**
- 閲覧だけでなく実取引(送金・住所変更)が可能に
- 非対面でのセルフオペレーションの強化
業務プロセスのフルモデルチェンジとAI・RPAの活用
従来の業務プロセス
- 現金や書面を前提とした業務設計
- 人手による処理が大前提
- 高コスト構造
業務改革の方向性
- マイナーチェンジではなく**フルモデルチェンジ**
- ゼロベースでのプロセス見直し
- 改善・廃止の色分けと明確化
先進技術の活用
- 生成AIによる業務効率化**
- 特に判断業務の自動化
- 高度な判断業務への人材シフト
- **RPAの活用拡大**
- 反復作業の自動化
- リソースの有効活用
デジタルリテラシー向上と挑戦する組織文化の醸成
ITリテラシー向上への取り組み
- 継続的なMicrosoft Office活用教育
- **ビジネス統計スペシャリスト資格の導入**
- 2年間で約700名の行員が取得
- データ分析・統計の基礎力強化
挑戦する組織文化
- 5つのマインドセットに「**挑戦する風土**」と「**アジリティ**」を含む
- 若手社員の改善提案を積極的に取り入れる
- 従業員満足度(エンプロイーサティスファクション)の向上
組織変革の成果
- 「なんとなくグラフを作る」から「データを理解して分析に活用」へ
- 変化のスピードが加速
- より働きやすい環境の実現
5つのマインドセット
- **お客様起点**(最優先)
- **データドリブン**
- **オープンイノベーション**
- **挑戦する風土**
- **アジリティ**(機敏性)
今後の展望
- **お客様第一主義**と銀行業務の矛盾のない両立
- 全行員のデジタルスキルと顧客視点の継続的強化
- 若い世代による新たな波の創出
- 「デジタル先進企業」として地域社会の持続的発展に貢献
参考動画
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